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あらすじ
貧しい家の出のミケーレと金持ち娘アレッサンドラは愛し合っていたが、娘の両親に身分違いを問われて、その仲を引き裂かれる……。「エーゲ海に捧ぐ」や「窓からローマが見える」の系譜の日本資本による伊製エロティック・ドラマに増村保造が挑んだラブストーリー。
ローマの街中で知り合った若い男女が、ある海岸で二人だけの愛を完成させる姿を描くラブ・ストーリー。製作は「エーゲ海に捧ぐ」を製作した熊田朝男、監督は「曽根崎心中」の増村保造、脚本はレロス・ピットーニと増村保造、撮影はマリオ・ヴルピアーニ、音楽はステルヴィオ・チプリアーニ、美術はエンリコ・フィオレンティーニが各々担当。出演はロニー・バレンテ、レオノーラ・ファニ、アンジェラ・グッドウィン、マッシモ・セラート、アントネラ・ルアルディ、マッシモ・リナルディなど。
108分
原題Giardino Dell" eden
製作年1980年
製作国イタリア・日本合作
配給日本ヘラル
監督
* 増村保造
脚本
* レロス・ピットーニ
* 増村保造
* ロニー・バレンテMichele
* レオノーラ・ファニAlessandra
* アンジェラ・グッドウィンMichele"s Mother
* マッシモ・セラートAlessandra"s Father
* アントネッラ・ルアルディAlessandra"s Mother
* マッシモ・リナルディAlfio
感想
まず最初にお断りしておこう。人間の裸体は美しい。この作品はエロ映画ではない。ポルノ映画でもない。若者の裸体とは美しいものだ。興味本位で見るならもっとエッチな映画はいくらでもある。美しい裸体、チプリアーニの音楽もすばらしい。兵隊やくざと本作、増村保造特集で同時上映したら面白いだろうなあ。
いろんな意味でイタリアらしい一作。最近こういう映画ないよなあ・・・
泥棒一家の少年とエエとこのお嬢さんの純愛逃避行。序盤の美術学校あたりは、ブレッソンなみに淡々としてるが、二人が近づくにつれ、役者と演出との距離が近づいてきて盛り上がる。風景を愛でるイタリア映画に対して、増村は自然環境をドライに捉えているように思えるがどうか。自己主張が激しく、がなり合うような増村節は後半から。甘めの「傷だらけの挽歌」、あるいは「遊び」の南欧バージョンとも言えるが、裸でお絵かきは反則ともいえる素晴らしさ。